もはや調査方法が考古学のようだ・・・

東芝のトランジスタの外形から大体の製造時期を割り出す方法について

一番左の黒色のタイプがEIAJ期最古、1960年頃
左から２番目のタイプはステンレスっぽい光沢、1960-62年頃
（このタイプの最新の型番は1962年に発売された2SB257）
左から３番目のタイプはアルミっぽい光沢、1963-66年頃
（このタイプの最新の型番は1966年に発売された2SA75N
　2SB364,365,439,440では存在を確認したが2SB415,482,486では未確認）
左から４番目のタイプは数字のフォントが異なる、1965-70年頃
（このタイプの最新の型番は1969年に発売された2SA538
　写真の2SA77は1966年頃保守品種に、1969年頃廃品種になっている）
この後に2SB54xのように数字の右にxがついた個体が出現。（xは保守品種の意味か？）
2SA49,52,53,2SB54,56,364,365,415で確認済み。
（確認できたのは1973年過ぎまで残った型番のみ）

ＨＸＸ 1958（2SXX：EIAJ以前）
ＩＸＸ 1959
ＪＸＸ 1960（EIAJ以降，ＴＥＮの文字が大きい）
ＫＸＸ 1961
ＬＸＸ 1962
ＭＸＸ 1963（この辺からＴＥＮの文字が少し小さくなる）
ＮＸＸ 1964
ＯＸＸ 1965
ＰＸＸ 1966
ＱＸＸ 1967
ＲＸＸ 1968
ＳＸＸ 1969（このあたりから富士通マークに移行する）
ＴＸＸ 1970
ＵＸＸ 1971

現物のロット および 神戸工業技報に掲載の写真等、資料的には
Indirect Evidenceでしかないですが、富士通への買収の時期も
シンクロしているので、まず間違いないと思います。

1)神戸工業技報No31（1965/6/20発行）p40
　製品紹介 ステレオ用トランジスタ　に掲載の写真
・TEN 2SB318 OE
・TEN 2SB319 OE
・TEN 2SB180A NKII
・TEN 2SB181A OD

2)神戸工業技報No24（1962/1/30発行）p68
　製品紹介 超小型トランジスタ　に掲載の写真
・TEN 2SB263 KE2

3)八欧 General 6G709 現品中のトランジスタ
・TEN 2S30 ---(見えない)
・TEN 2S31 IA1
・TEN 2S31 IA1
・TEN 2S32 IA1
・TEN 2S33 HL4
・TEN 2S33 IA2